スウェーデンのイノシシから高放射能のセシウム137を検出
スウェーデンは首都ストックホルムより北に位置するティーエップ(Tierp:ストックホルムより車で1時間半程の街)郊外で狩られた野生のイノシシ(Vildsvin)から、39706ベクレルもの高い放射能が検出された。
この数値はこれまで検出されたセシウム137の中で一番高い値だと言う。
スウェーデンでは、狩りのシーズンになると一般のハンターたちによるイノシシや野生動物の狩りが盛んで、狩ったイノシシは自分で調理して食べることも出来る。
また、狩ったイノシシの肉は販売もでき、放射能の基準値は肉1キログラムあたり1500ベクレルと国が定めている。
これまでに計測されたセシウム137の最高値は14035ベクレルだった。同地域で狩られた野生のイノシシ2匹からは、それぞれ170ベクレル、4000ベクレルを検出していることから摂取量にはばらつきがあることが推測される。
このセシウム137は、1986年に起きたウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の放射能事故の影響のものと見られている。
野生のイノシシは、元々事故当時はこの地域には生息しておらず、のちに住み着きセシウム137を吸収したトリュフを食べ増殖していったと思われる。
事故があったウクライナのキエフ、チェルノブイリからスウェーデンのティーエップまでは、直線距離でおおよそ1500キロ(福島第1原発から鹿児島県の種子島や屋久島までの距離に相当)ほどある。事故からは約33年が経過した。
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