店内も持ち帰りも同税率なスウェーデンの消費税【Moms, Krona o Öre】
※2019年3月27日加筆・修正しました。
スウェーデンの消費税と軽減税率
こんにちは、Usaです。
日本も2019年10月に消費税が10パーセントに上がることがほぼほぼ決まった!?ようですが、今回は税金が高い国代表のスウェーデンの消費税はどんな感じなのか、ご紹介していきたいと思います。
普通に生活をしていて税金の関わりが深いもので言うと
■収入税(Inkomstskatt*インコムスト・スキャット)
■酒税(Alkoholskatt*アルコホル・スキャット)
■ガソリン税(Bensinskatt*ベンジン・スキャット)
なんて言うものがありますが、一番は何と言っても買い物やレストランの支払いで払う“消費税”ですよね。
“税金”はスウェーデン語で『Skatt(スキャット)』、消費税は『Moms−Mervärdesskatt(通称:モムス)』と言います
スウェーデンの消費税は物によって6パーセントから25パーセントかかるものがあります。いわゆる『軽減税率』と呼ばれるものですね。
次に、スウェーデンの消費税や支払いに関与してくるお金の単位についてお話していこうと思います。
スウェーデンの通貨『Krona』
まず、スウェーデンの通貨の単位は『クローナ(Krona)』です。よく混同してしまうのが隣国デンマーク、ノルウェーの通貨『クローネ(Krone)』だと思います。
それぞれ違う通貨なんですが、時々スウェーデンの話で“クローネ”と書かれているものを見かけます。
日本語では“1クローナ”、“100クローナ”と数字が変わっても単位は変わりませんが、スウェーデン語で“Krona”は単数形で、すなわち1クローナのみの言い方になります。
よって、2以上の複数形だと“Kronor(クローノル)”になります。
例えば、“10 kronor”といった具合ですね。デンマークのクローネは複数形で『Kroner(クローネル)』なのでさらに紛らわしいですね。
またデンマーク語、ノルウェー語では『Krone』なんですが、スウェーデン語で書く時は『Dansk krona』、『Norsk krona』と言います。スウェーデン語ではみんな『クローナ』なんですね。
話す時は“10 kronor”と言いますが、書く時は省略して“10 kr”と書くことが多いです。
レシートなんかで他の省略形(ISO通貨コード)で書くこともあり、スウェーデン・クローナが『SEK』 、デンマークが『DKK』、ノルウェーが 『NOK』と書きます。
さて、クローナの話はこれくらいに、スウェーデンの消費税の話に移っていきたいと思います。
実際にどんなものにどれくらいの税率がかかるのか、簡単にまとめてみました。
◇6%の消費税がかかるもの
新聞、書籍、雑誌、絵本、地図、楽譜、飛行機のチケット、電車・バス・タクシーの運賃、観劇のチケット、美術館・博物館の入場チケット、スポーツ観戦のチケット、ジム会費、スキー用品等のレンタル など
◇12%の消費税がかかるもの
食料品、飲料水、清涼飲料水、炭酸飲料、ライトビール、レストランでの食事、ケータリング、ホテル宿泊費 など
◇25%の消費税がかかるもの
日用品全般、衣料品、雑貨、化粧品類、食器類、レストランでのお酒(※酒税は別にあります)、薬、タバコ、DVD、電子書籍、オンライン雑誌・新聞、ゲーム など
また切手の購入・郵送費には消費税はかかりません。
日本は、新聞や食品は現在の8%に据え置かれるそうなので、いよいよ物によって税率が変わるグローバルスタイルになりますね。
慣れるまで混乱しそうでかなり心配ですが、平成が終わって新しい年号が始まる2019年は“新たな時代に突入”と記念すべき年になりそうです。
ただグローバルになるのは良い面もありますが、不安要素もありますよね。
ニュースなどで心配の声が上がってる例としては、“店内で食事するか、持ち帰るか”で税率が変わる点でしょうか。
実は現在のスウェーデンは、レストランでの食事も持ち帰りもどちらも同じ12%の税率がかかります。
2012年に税制改革があり、それ以前は店内の食事には25%税率がかかっていたそうです。
店内飲食と持ち帰りで同率税率のスウェーデンの方が簡単なシステムになるかもしれませんね。
スウェーデンの通貨『Öre(オーレ)』
次に、お会計の際にちょっと気になる話を。
ご紹介した通り、北欧3国(アイスランドも含めると4カ国、フィンランドはユーロ)の通貨は“クローナ”なんですが、実はその下にも単位があります。
スウェーデンには『Öre(オーレ)』、デンマーク、ノルウェーは『Øre(オーレ)』と言う単位があります。
買い物をするとき、ほとんどの値札にはこのオーレ表記があります。オーレは通貨としては2010年10月に廃止になっているんですが、表示にはまだ利用されています。
上記写真の値札にも『17 95=17kr 95 öre』『24 95=24kr 95 öre』とありますね。
下の写真は北欧の硬貨の写真です。
穴が空いているのがデンマークの硬貨、その隣がノルウェーの20kr硬貨、右端はアイスランドの10クローナ硬貨です。
続いて下の段の銅硬貨4つは、スウェーデンの50オーレと一番小さい硬貨は10オーレです。どちらも今は支払いには利用できません。
普段の支払いはクレジットカードなので特に影響はないですが、支払いが現金だと損する場合があります。
下の写真は、筆者のある日の買い物のレシートです。
『リンス(Balsam)、玉ねぎ(Lök)、じゃがいも(Potatis)』を購入しています。
玉ねぎ、じゃがいもは食料品なので12%の消費税、リンスは日用品で25%の消費税がかかっていますね。その支払い合計金額が『49.25クローナ』です。
この時もカード払いでしたので問題はないのですが、もしこれを現金で支払いたい場合、いくらになるか?と言うと『50クローナ』です。50クローナ支払ったらお釣りは来ません。 ※訂正欄参照
カード支払いなら『49.25kr=約587円』ですが、現金だと『50kr=596円』の9円プラスになります。日本ならば、差額の9円はお釣りで返ってくるじゃないですか。
要するに掛け捨て状態になるので、勿体ない気分になりますね。なので、やっぱりクレジットカードで支払う方が簡単、お得と言うことが言えそうです。
※2019年3月27日訂正
記事公開時は上記のように説明しましたが、少し間違いがありましたので訂正いたします。
周りのスウェーデンの方に「49.25krを紙幣50クローナで支払ったらお釣りが来るの?」と聞いたところ、皆「来ない」と言っていたので上のように説明しましたが、お買い物した時にレジの方に同じ質問をしてみたところ、49.25krならば49クローナになるそうです!
オーレは1から49までは切り捨てで、50オーレ以上は切上げになるので、もしこのレシートのお会計が49.50krだった場合は“50クローナ”になるんだそうです。そうすると6円ほどプラスになりますね。
と言うことは50オーレ以下なら現金、50オーレ以上はカード払いがお得と言うことになりますね。
しかし、スウェーデンの方はほぼカード払いなので、オーレの切上げラインがどこなのか皆曖昧(๑°﹃°๑)
レジの方お二方に聞きましたが、一人の方は“恐らく”と言っていました。(その店はお釣りが自動で出るので知らなくても仕方がないかも)
お会計が数円高くなるときもあるのに全く気にしないスウェーデン人に驚きました!
以上、スウェーデンの軽減税率とお会計の仕組みについてのご紹介でした。
いつもご愛読いただきありがとうございます。
※金額は2019年3月の為替レートで換算
⇑⇑応援ポチッ感謝です✧٩(ˊωˋ*)و✧⇑⇑
Photo by Pixabay