【ムーミンファン必見】フィンランドのムーミンは何語を話す?
北欧5カ国の中で唯一仲間じゃない国
北欧の話を少ししますと、“北欧の国”とはスウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、そしてアイスランドのことを言います。
全ての国の国旗には十字が入っていますね。歴史的にも密接で、文化も似ています。コーヒーが大好きな国民性とかもそうですね。
言語はどうでしょうか?
実はスウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語は方言ほどの違いしかなく、お互いの言葉で会話出来てしまうほどなのです。
センター試験の例題(訳:これはいくらですか?)は
スウェーデン語で “ Vad kostar det?”
ノルウェー語は “ Hva koster det?”
試験には出ていませんが、デンマーク語では “ Hvad koster det?”
と、とてもよく似ています。
アイスランド語とは会話は成り立たないようですが、非常に似ていますね。
同じ例文だと“ Hvað kostar það?”と言うそうです。
“ありがとう”に関して言えば、上と同じ記述順で書くと“ Tack ” “ Takk ” “ Tak ” “ Takk ”なので、非常に酷似していますよ!
さて、ここまで来れば、仲間ではない言語がどれなのか分かりますね。
北欧諸国で唯一、フィンランド語だけが言語グループが違うので、全く通じないのだそうです。
同じ例文をフィンランド語で言うと“ Paljonko se maksaa?”、“ Kiitos ”と言うそうです。
綴りも単語も全然違いますよね。
ちなみですが、スウェーデンの方からすると筆者が日本語を話すと『フィンランド語を聞いているみたい』と言われることがあります。母音が目立つ発音方法が似ているみたいですね。
スウェーデン系フィンランド人のトーベ・ヤンソン!
( 出典:Jonathan Petersson )
言語的にはこんなに遠いのに、フィンランドにスウェーデン系の家系がいるのはなぜか?
前回の『ヴァーサ号の悲劇』でも北欧の歴史に少し触れましたが、昔はフィンランドがスウェーデン領だった関係で、現在もスウェーデンと向かい合う一部の海岸沿いにはスウェーデン系フィンランド人の方々が住んでいらっしゃるそうです。
トーべ・ヤンソン氏もその中の一人というわけですね。
また彼女の父親はスウェーデン系フィンランド人で、母親がスウェーデン人でしたから、母国語がスウェーデン語になるのも必然のことだったことでしょう。
ちなみにフィンランドで話されるスウェーデン語は『フィンランド弁』なんだそうで、スウェーデン語版のムーミンのアニメのキャラクターたちが話すスウェーデン語にはフィンランド訛りが聞けるようです。
ムーミンはスウェーデン語を話す?
と言うわけで、昨年のセンター試験の問題で筆者がモヤモヤとした理由はこう言った理由からなのでした。
ムーミン作品の舞台は確かに『フィンランド』なのでしょうが、“ムーミンの原作はフィンランド弁のスウェーデン語”と言う事実を多くの方に知っていただけたら嬉しいですね。
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