
お店の前に座っている物乞いルーマニア人
スウェーデンに住む?ルーマニア人とブルガリア人
こんにちは。
北欧スウェーデンには世界各国、様々な国出身の人が居住していますが、東欧のルーマニア人とブルガリア人もその中の一人です。
EU圏内の欧州人はEU加盟国には最大3ヶ月滞在することができ、期限が過ぎても1日国外に出てまたすぐに戻れば実際には何ヶ月でも?何年でも滞在が可能となっています。
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EU圏内の移動にはパスポートが要りませんので、いつどこの国に入国したか出国したかを証明する事も実際は出来ないと言う現実もあって、多くのルーマニア人とブルガリア人(厳密には“ロマ”と言う民族、ジプシー)がスウェーデンに暮らしている?
のですが、彼らは居住に本来必要なビザやIDナンバーがあるわけではないので、職に就くことは出来ません。
お店の前に座るその理由とは?
それでは一体何をしにスウェーデンに来るのか?
と言うと、年中スーパーやショッピングモールなどのお店の前に座り込んでスウェーデン人からスウェーデンの小金をねだっているのです。
彼らは必ず決まってスウェーデン語で書かれた『子供が4人います。お金を恵んで下さい』と言った内容のパネルと子供の写真を持っていて、お店に入る人、出る人に『Hej hej(スウェーデン語でHello)』と声をかけてきます。
月曜日から土曜日までお店が開店している時間帯は何時間でも座っています。
携帯電話は持っている物乞い
( 出典:Limon Das )
彼らのように物乞いをする人をスウェーデン語では“Tiggare(ティガレ)”と言い、スウェーデン全土どこに行ってもいます。
筆者がスキー旅行に行った北部スウェーデンでは、さすがに気温がマイナスの世界ですので、店の前に座り込む物乞いの姿は見ませんでした。
が、ジブリ映画「魔女の宅急便」のモデル地としても名高いGotlandを訪れた時は、市外から離れた小さなお店の前で、小銭をせびるルーマニアかブルガリアの若い女性の物乞いが座り込んでいました。
彼女、携帯電話で電話していましたけどね!
スウェーデン人に日々のご飯代をせびっている彼らですが、離れ島のGotlandで使える携帯電話を持つ余力はあるようです。
数年前のニュースでは、ピッカピカの黒いBMWの車をお風呂にあまり入っていないような姿の物乞いが囲む写真が掲載されていたりしました。
“お金があるのかないのか?”
と疑問に感じるニュースでしたが、おそらく物乞いを斡旋するリーダーの車で、高級車が買えるような家庭もある一方、貧困で仕事がなく、生活に厳しい国であることも事実のようです。
基本車中泊の彼ら!でも時に見かける場所は?
そんな彼らがスウェーデンのどこで寝起きをしているかと言うとそれは車。荷物が詰め込まれた車が駐車場に止まっているのを見かけることがあります。
これまたニュースになった話ですが、ある一軒家に住むご夫婦がうっかり鍵を閉め忘れて出かけてしまった日に、夜自宅に帰ると居間に物乞いが座っていたそうです。また空き家に許可なく住んでいる物乞いもいるそう。
そして、居座る場所への”通勤”は自転車と…筆者が利用する近所のスーパーにいつも座っている男性を道で遭遇した時は思わず二度見してしまいました。
このような物乞いがスウェーデンに現れ出したのは2013年頃からで、店先に居座られる店側も警察も公道に座る彼らが何しようと『どけろ』とは言えないんだそうです。
6年経過してついに!!
ですが先日ついに、南スウェーデンのある高級住宅街の地域で、警察が物乞い排除に動き出したそうです。
ニュースで伝えられるように物乞いによる治安悪化は目に余るものがあるし、そもそもクレジットカード払い中心のスウェーデンで現金を持ち歩く市民は多くないので、あまり稼げる仕事ではないことに早く気づいて欲しいものですね。
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Photo by Pixabay & James Frid

